全員訳あり「ホテルコパン」映画感想文-あなたは他人の不幸、どこまで耐えられますか?-

2018年6月12日

あらすじ

映画の舞台は長野県白馬村にある、ホテルコパン。1998年2月、20世紀最後の冬季オリンピックが開催。あれから18年。観光客も激減しホテルの経営も苦しい。しかしもう一度、あの長野オリンピックの時のような賑わいを取り戻さなければ・・・そんな思いにかられるホテルコパン支配人。ホテル従業員は、生徒の死にトラウマを抱える元教師・カイトと介護をしながら働くユリとなかなかの訳アリ揃い。とある事がキッカケで、一人・・また一人と宿泊客が増えていく。類は友を呼ぶではないが、LINE依存症の彼女と重い愛に苦しむ彼氏。息子を失った悲しみと恨みを抱えた母。元大女優と売れない俳優兼付き人。負債から逃げ続ける宗教団体の教祖と全てを捨て出家する覚悟の資産家の令嬢、、、、宿泊客達もまた、訳アリ揃い。今までどうにかこうにかやり過ごしてきた「それぞれの想い」が、ホテルコパンに訳ありの男女10人が集結したとき、絶望への歯車がまわり始める。

2015年-監督:門馬直人 主演:市原隼人/サスペンス



従業員も宿泊客もワケあり揃い

パッケージデザインから感じるイメージもそうだが、とにかく暗い暗い暗い暗い真っ暗どんよりお葬式状態。従業員であるユリも無表情でカイトも表情が堅く無口で暗い。ホテルコパンで明るいのは支配人だけ。そんな状況で始まるストーリー。

ラブラブイチャイチャ幸せそうなバカップルの登場に、場違い感が半端ない。室内で怪しい儀式を行う教祖、そして何やら洗脳されてしまったかのような資産家の娘の反応。んん?何かのニュースで見たことがあるような無いような・・・?机の上に広がる高価そうなアクセサリーや宝石が気になってしょうがない。その教祖は絶対ニセモノだよなあああ???出家させて、金品もろとも・・・のよくあるパターンじゃないのか???

右も左も絶望だらけ

生徒の死にトラウマを抱える元教師の主人公・カイト(市原隼人)の過去を知る人物が、ナイフをバッグに隠し持ちカイトに近づく。おいおいおいおい、もう犯罪の予感しかしないぞ、おい。

いつも明るいホテル支配人も、元妻とバッタリ会ったことで一気に精神崩壊。もうそこには狂気しかない。あああもうそれ!それね、フツーに犯罪じゃーん。。。もうこれもニュースで見たことあるようなないような!?

忘れちゃいけないバカップル。せめて君らだけは幸せになって!ね!お願いお願い!!そんな祈りもむなしく突然襲いかかる絶望・・・・

右も左もあの人もこの人も絶望だらけ。絶望しか描かれない。

ちょっとちょっとそこのあなた!!帯状のものを天井にくくりつけてはいけません涙

見てるほうももう限界だよおおお。誰か何とかしてやってくれ。おい、監督。おいスタッフ。この人たちをなんとかしてやってくれ。。。。正直、この感想しかない。とにかく全員が全員悲惨すぎる。全員、極端に不幸すぎる。

「あれ?ニュースでこういうの見たことあるような気がする」とか「一歩間違えれば自分もこういう人生だったかもしれない」、、、誰にでも起こりうるであろう遠くて近い不幸な状況に、心が痛い。胃も痛い。

年明け早々、とんでもない映画を選んじゃったよ・・・

こんな暗い映画をよおおお。わたしの2017年も、この映画みたいに暗く始まり暗く終わるのか!?・・・悲観的な映画の世界観のせいか、わたし自身の2017年。。。良いことが起こる気がしない。

年明け早々、「ホテルコパン」を見たことを後悔し始めたわたしの気持ちを察してくれたのか、2人の刑事がホテルコパンにやってきたことで物語は急展開。

おいおいおいおい「うわーーー!これは完全にやられた!!!」そんな結末。

下手なアクション映画よりハラハラドキドキ手に汗握る展開。喜怒哀楽すべての感情が揺さぶられた120分。「すべての困難はあなたへの贈り物を両手に抱えている。」というリチャード・バックの名言通り、終始続く絶望に打ち勝ち、最後の最後に与えられる希望の贈り物がすばらしい。

映画を観た後の爽やかな気分、そしてエンディング曲「もう、行かなくちゃ。」の歌詞にある通り、『もう行かなくちゃ、次の日々へ』生きていれば良いことがあるのだ。だからもう行かなくちゃ。立ち止まっているひまはない。生きていれば後悔もするし失敗もする。それでも生きていれば良いことがある。新しい年の始まりにぴったりな映画だった。Amazonにはあまりレビューがついていないようだが、もっと多くの人に観て欲しい映画だ。門馬監督に、人類史上最高noドS人間de賞を贈りたい。

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