赤字なら即閉店…B級グルメで日本を救う!?隠れた良作「丼なモンダイ!」ブックレビュー

2019年6月22日

丼なモンダイ レビュー

王道グルメ漫画「丼なモンダイ!」(花形怜/吉開寛二)ブックレビュー。あらすじ、読後感想、みどころを紹介。物語は1話ずつの読み切りタイプ。読みやすく完結済みのグルメ漫画をお探しの方におすすめです。

丼なモンダイ!あらすじ

農水省に務める職員 米野国崇(こめのくにたか)は、突然「米消費向上対策センター」への異動を命じられる。

米余り問題を解決するために、農水省直営店舗の丼もの専門店「丼ぶり一丁」の切り盛りを任せられたのだ。とは言え立地は、飲食店の激戦区。

赤字が出れば即閉店!

米野同様、食堂に飛ばされた新人職員 及川栞(おいかわしおり)とともに丼もので日本を救うことはできるのでしょうか。

米野と栞を取り巻く人間関係をハートフルに描く、B級グルメ漫画。



見どころ1.安い食材を美味しく調理

注目すべきは、登場する料理はすべて「丼もの」オンリーという点。

高価な食材は一切使用しない。

安く手に入り馴染み深い、身近な食材ばかりを使った丼ものが1話ずつ登場します。実際に試したくなる特製レシピも掲載。

物語のなかでは、、、

  • 市販の蒲焼をふっくら香ばしく温める方法
  • ホタテ(生食)をシャキシャキ食感にする切り方

など、

安価な食材でも、素材のうまみを充分に引き出すことのできる実用的なアイディアを知ることもできる。B級グルメがテーマの漫画だからこそ、説得力が段違い。

物語を楽しめて役立つ知識も深まる。

お得感があって好き。



見どころ2.守りたいその笑顔

料理は何を作るかよりも
誰に作るかを考えることの方が
大切なんです!

丼なモンダイ!1巻第六話:父子の絆カツオ・アボカド丼

米野さんの名言であり、丼なモンダイ!全編に通じる信念だと感じたセリフ。

とても良い言葉なので、引用させていただきました。

手作りの家庭料理が一番美味しいよね!と言われるのは、好き嫌い・味付け・食べやすさ・健康面・満足感など、誰に作るかを考えて作ってくれるから。

毎日の食事は歯磨きと同じように生活習慣の一部なので、感謝の気持ちを忘れがちになってしまいますよね。

大切なことを思い出させてくれる・教えてくれる「丼なモンダイ!」最高かよ…と。

見どころ3.穏やかに、ハートフルに

表紙をみても分かるように、丼なモンダイ!は男女ペアのグルメ漫画。

レビューにてよく比較されていますが、名作「美味しんぼ」(山岡&栗田)の既視感が…という感想を持つ方もいるかもしれませんね。

かくいう私も読み始めは、美味しんぼと同じじゃーんと思いました。

しかし読み進めていくと主人公の性格がまるっきり違う!

「美味しんぼ」の山岡さんは、高い確率でエピソード中、登場人物と一悶着起こしています。美味しんぼ特有のギスギス感も絶妙なスパイスの名作です。



一方、「丼なモンダイ!」の米野さんは人にキレ散らかす事はなく、穏やかに、ハートフルに物語がすすみます。

主人公の性格が正反対なのでストーリー展開も大きく異なる。

「丼なモンダイ!」読後の印象はほっこり、心がポカポカするのです。余計な中だるみがなく目標が設定されている点は特に好印象。

2巻で完結している漫画です、もっと読みたかった~!

まとめ

最近とんと見かけなくなった「これぞグルメ漫画の王道!」と感じた良作でした。

全2巻で完結済み。

物語は1話ずつの読み切りタイプになっており、作中登場する料理の特製レシピも掲載されています。

読みやすく完結しているグルメ漫画をお探しの方におすすめです。

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